花と雪

マイ・ショートストーリー。短編小説やおとぎ話たち。

2020-05-24から1日間の記事一覧

悲しみの温度

繁華街から少し外れた場所にその店はあった。 隠れ家みたいな小さなショットバーで、 その店のマスターは占いが得意だった。 初めて友人のマリに連れられてその店を訪れた時、 マスターはマリの話を一通り聞いた後に彼女の手の平を握って手相を見始めた。 正…